読書メモ

人生の経営戦略|読書メモ

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「仕事のポートフォリオ」を考える上では次の3つの視点が必要。

リスクとリターンの性質の違う仕事を組み合わせる

  • 視点1:リスクとリターンのバランス
  • 視点2:長期・短期のバランス
  • 視点3:ライスワークとライフワークのバランス

順に考察していきましょう。

ひとつ目は「リスクとリターンの性質の違う仕事を組み合わせる」という視点です。具体的には、一方に「安定的だけれども大化けするリスクのない仕事」を持ちながら、片方に、「不安定だけれども大化けするリスクのある仕事」を持つ、というアプローチです。これは、金融投資の世界において「バーベル戦略」と呼ばれる考え方です。

ここで、もしかしたら「リスク」という言葉に過敏に反応する人がいるかもしれませんが、リスクには必ずしも「下方にぶれるリスク」だけではなく、同時に「上側にぶれるリスク」もある、ということを忘れてはなりません。リスクという言葉はネガティブに捉えられがちですが、そもそもの意味は「不確実性」ですから、これを排除してしまえば、私たちの人生から「上側に大化けする不確実性」もまた、排除してしまうことになります。

では「上側の不確実性」を人生に取り込みながら、「下側の不確実性」を最小化するためにはどうすればいいのでしょうか?

まず押さえておくべきなのは「リスクとリターンには非対称性がある」というポイントです。この非対称性をうまく組み合わせることで「上側には大化けするリスクがあるけれど、下側には大損するリスクはない」という仕事のポートフォリオをつくることを目指すのです。

「極めてダメなアウトプット」は無視され、すぐに忘れられるのに対して、「極めて優れたアウトプット」は、その人の社会資本を一気に厚くして、生涯にわたって金融その他の資本の形成に貢献してくれる。

長打と凡打の確率が同じであり、長打が大きなリターンを持続的に生み出すのに対して、凡打が些細なロスを一時的に生み出すだけなのであれば、リターンを最大化す るためには「とにかく打席の数を増やす」が合理的な戦略ということになります。

つまり、人生の経営戦略において重要なKPIは「打率」ではなく「打席数」。追い求めるべきは「打率」よりも「打席の数」。

この洞察は、特に「人生の春」の戦略を考える上で重要です。なぜなら先述した 「優れたアウトプットのもたらすリターン」と「ダメなアウトプットのもたらすロス」の非対称性は、年齢が若ければ若いほど大きい。

現代では、リスクとリターンが釣り合っていないことが多い。そしてリスクである失敗も、時間が経てば忘れて、多くの人は覚えてすらなく、記憶にもない。つまりリスクはゼロ。一方、何か一つ当たれば一気にリターンが入る。人的資本・社会資本・金融資本が継続的に享受できる。

20代の「人生の春」である時期に、リスクをとり、成果を上げることで、リターンを得られる時期が早くなる。打席数を増やすこと、ヒットを当てること、は早い方がいい。

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イチ
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バンコク在住フリーランス(25)| 学生時代に「Z世代は人生ハードモード」と絶望 → 新卒でブログ運営開始 → 独立 →東南アジアを中心にノマド →バンコク移住 | メディア運営・Web制作・ライター・民泊 | AI時代なので、これからは遊びながら仕事を作ります
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